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吉井 賢資; 阿部 英樹*
Transactions of the Materials Research Society of Japan, 26(1), p.75 - 78, 2001/03
ペロブスカイト型コバルト酸化物LnCoO(Ln: 希土類)は、磁気秩序を示さない絶縁体である。ところが、本系にSrを置換したLnSrCoOは、xが約0.2-0.3以上の領域で強磁性体となる。この系は磁性・伝導とも特異な挙動を示すことが知られており、近年盛んに研究されている。本研究では、この系のCoサイトを鉄で置換したLnSrFeCoO(Ln=La及びPr)の構造・磁性・伝導を調べた。結晶構造はLn=Laが菱面体晶、また、Ln=Prが斜方晶ペロブスカイト型であった。直流磁化測定からは、65-75Kに磁気転移が見られた。この転移は、外部磁場を大きくするとともにブロードとなった。交流磁化率からは、磁気転移温度近傍に磁化率ピークが観測された。このピーク温度は交流磁場周波数の変化とともに変動することから、この磁気転移はスピングラス起源と考えられる。電気伝導データからは、両系とも、室温以下で絶縁体的であった。抵抗率の対数が温度の-1/4乗に比例する温度領域が観測された。これは、Fe置換によるランダムネス由来のホッピング伝導の寄与と推測される。
吉井 賢資; 阿部 英樹*; 正木 信行; 中村 彰夫
Proceedings of the 8th International Conference on Ferrites (ICF-8), p.278 - 280, 2000/00
ペロブスカイトLaFeNiOにおける、磁性と伝導について調べた(x0.6)。LaFeOはネール点750Kの絶縁体、LaNiOはパウリ常磁性金属である。本系は、高温てせの電極材料への応用可能性から、500K以上の伝導特性が調べられた。その結果、x=0.6近傍で最大伝導率を示す金属的挙動が報告された。本研究では400K以下領域での特性を調べ、以下のことを見いだした。(1)メスバウア測定により、Feの価数は3+である。(2)x0.4及びx=0.6での結晶構造は、それぞれ、斜方晶及び菱面体ペロブスカイト構造である。x=0.5では、焼成温度によって構造が変化し、1300度以下及び以上では、それぞれ斜方晶及び菱面体構造である。(3)x0.4の領域でxを増やすとともに、ゼロ磁場冷却及び磁場冷却の帯磁率ともに小さくなる。また、両者の間の差も小さくなる。(4)x=0.5及び0.6では、80K以下でスピングラス的挙動が見られる。(5)x=0.4-0.6における電気抵抗測定から、室温以下では金属でなく、ホッピング伝導的挙動が観測された。(3)はFeイオン間の相互作用が減少したためであり、(4)(5)はFeイオンがNiによって薄められランダムネスが発生したためと考察した。
辻 利秀*; 内藤 奎爾*; 山下 利之; 藤野 威男*
Journal of Alloys and Compounds, 213-214, p.378 - 380, 1994/00
被引用回数:1 パーセンタイル:25.3(Chemistry, Physical)La(UPu)O(y=0.01,0.1)の電気伝導率を1273K、酸素分圧10~10Paの範囲で、四端子法を用い測定した。この固溶体の電気伝導率は酸素分圧に対して、3種類の依存性を示す。10Pa以下の低酸素分圧領域で、La(UPu)Oの電気伝導率は酸素分圧の増加とともに高くなる。同様な挙動が亜定比組成のLaUOでも観測されていることから、この固溶体にも亜定比組成を持つ相が存在することがわかった。中間酸素分圧領域では電気伝導率は酸素分圧に依存しない。La(UPu)Oの電気伝導率は、UPuOの値より、かなり大きくなる。この高い電気伝導率は、電荷の中性条件の結果生成したホールが、U-U間をホッピング伝導するためと考えられる。
藤野 威男*; 山下 利之; 大内 金二; 内藤 奎爾*; 辻 利秀*
Journal of Nuclear Materials, 202, p.154 - 162, 1993/00
被引用回数:11 パーセンタイル:72.08(Materials Science, Multidisciplinary)1273KにおけるUPuOの電気伝導率()を酸素分圧10~10Paの範囲で測定した。酸素分圧10Pa以下では、電気伝導率は酸素分圧に依存しないが、をyに対してプロットした曲線ではy=0.5付近で最大となった。この領域の電気伝導機構をホッピングスはスモールポーラロン理論に基づいて解析した。電気伝導率が最大を示す現象は不均化反応(Pu+U=PuU)を考慮することによりうまく説明できることがわかった。UPuOの電気伝導の活性化エネルギーは1273Kから急冷した試料を用いて測定した。求めた活性化エネルギーはy=0.05の0.52eVからy=0.90の0.75eVまで単調に増加した。この変化はウランイオン間での活性化エネルギーの値とプルトニウムイオン間での値が異なると仮定することで説明できた。不均化反応の速度は遅いため、急冷した際、UとPu濃度は温度に依存しないと考えられる。
荒井 康夫; 大道 敏彦; 福島 奨; 半田 宗男
Journal of Nuclear Materials, 150, p.233 - 237, 1987/00
被引用回数:6 パーセンタイル:55.66(Materials Science, Multidisciplinary)化学量論組成に近いウラニア、ガドリニア固溶体(U,Gd)Oの電気伝導度を室温から約1,000Kまで測定した。機械混合法により調製した試料はGdOを最大14mol%含み、O/(U+Gd)比は、ほぼ2,000に等しかった。電気伝導度の測定は直流四端子法を用いてアルゴンガス気流中で行った。ウラニアにガドリニアを添加することによりP型の電気伝導が促進されることがわかった。固溶体の電気伝導機構は、UとUの間で局在している正孔のホッピングに基づくものと解釈できた。さらに得られた実験結果は、断熱状態下でのスモールポーラロン理論に基づく記述とよく合致した。